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顧客争奪戦の現代。アプリとLINEはどのように使い分けるべきか?【アプリ研究会】vol.10
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顧客争奪戦の現代。アプリとLINEはどのように使い分けるべきか?【アプリ研究会】vol.10

エンジニア、デザイナー、マーケターなど、さまざまな職種のメンバーが参加しているDearOne「アプリ研究会」による座談会では、現在のアプリ事情について語り尽くします! 

第10回は「リテール(カフェ/ファストフード)」の後編(ファストフード)。今回は、マクドナルド、モスバーガー、ロッテリア、ファーストキッチンの4つのアプリを取り上げ、議論します。

❚ アクティビティ率が圧倒的に高いマクドナルドアプリ

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三石 アプリ同好会、テーマ「リテール(カフェ/ファストフード)」の後編です。今回も森田くんの「SmaRepo」をもとにした調査・分析からお願いします。

【12月】SmaRepo_アプリ同好会 (1).pptx (1)

 アプリ分析・利用動向分析サービス「SmaRepo」
 
https://sma-repo.com/

森田 はい、前編のカフェに続き、「ファストフード」のほうも調査・分析しました。下記がそのレポートです。こちらも4つのアプリで、マクドナルド、モスバーガー、ロッテリア、ファーストキッチンを取り上げました

【12月】SmaRepo_アプリ同好会 (1).pptx (2)

予想通り、マクドナルドのアクティブ率が飛びぬけていて約70%、他のアプリは約45%でした。ファストフードに関するサマリは以下の通りです。

<ファストフードアプリサマリ>
①MAU率はマクドナルドアプリが圧倒的に高く、6~70%台を推移。他3アプリは4~50%台と、かなり差が開いている。

②MAU数についても、マクドナルドアプリが1000万以上で2000万に迫ろうとしている状況で、圧倒的に多い。モスバーガーも100万以上のMAU数で、比較中2番目の多さだった。

③マクドナルドアプリは継続ユーザー率が50%台と、他3アプリが30%台なのをふまえるとかなり高い。また、休眠ユーザー率もかなり低く、約18%となっている。(他3アプリは30%台後半~40%台)

三石 森田くんのレポートを聞いていて、マーケターの小川貴史さんが書いたnoteを思い出しました。マックをはじめとする7ブランドの外食チェーンの調査・分析をしているので、みなさんもよければ後で読んでみてください。

三石 改めて、森田くん、ありがとうございました。スタバもマクドナルドも母数が大きいから、限られたコアユーザーを対象にした店舗のアプリと比べると「利用率が落ちる」ことが定石だけど、逆に突き抜けているのが凄いね。ロイヤルユーザーのつくりこみがいかに大切かということがよくわかりました。

小笠原 スタバとマクドナルドが突き抜けているのは想像できましたよね。ただ、それはアプリや企業が提供するUI、UXだけの要因ではないと思っていて、出店している数や規模によるものも大きいと思います。うちの近所でいうと、同じ駅にマックが3店舗あるんです。これだけ店舗数があるから利用する機会が多い、というのもありますよね。

三石 確かにそうだね。ファストフードのほうも小笠原くんの資料があるんだよね。発表をお願いします。

❚ マクドナルドが提唱する「未来型店舗体験」とは?

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小笠原 はい、マクドナルドのコーポレートサイトを見ると「未来型店舗体験」を推していることがわかります

220209Labカフェ、ファーストフード業界について考える (3)

アプリの評価を見ると、iOSはスタバの約半分の評価数で4.6、Androidはスタバの10倍ぐらいで3.8~3.9です。

220209Labカフェ、ファーストフード業界について考える (4)

スタバに比べるとユーザーが広く、ユーザー数・店舗数も多いので、どんな機能を置くのか悩むだろうなと思いながら、スタバ同様に4つの事象に分類したのですが、シンプルでした。​

220209Labカフェ、ファーストフード業界について考える (5)

三石 確かに、前回のスタバアプリと比べると偏りがあるね。

小笠原 有名な話ですが、マクドナルドは「CRM(顧客関係管理)をやらない」と明言しています。会員組織がないこともあり、頻度とエンゲージメントに何も振ってないのです。逆にクーポンを使ってアプリのユーザーを増やすところに力を入れていることがわかります。実際に「マクドナルドのアプリを使う最初のきっかけはクーポンだった」という人はかなり多いのではないでしょうか?

塚田 そうですね。新商品はだいたいクーポンが出てるので。

小笠原 そこでしっかり顧客に利用してもらいつつ、しかもそれで終わらせずに繋ぎとめているんだろうなと感じました。前回のカフェアプリの際に「モバイルオーダー」の話が出ましたが、マクドナルドもモバイルオーダーが使えて、店舗検索機能を使用すると近くの店でモバイルオーダーやWi-Fiが使える店舗が出てきます。つまり、モバイルオーダーと店舗検索がクロスオーバーしていて、モバイルオーダー寄りの店舗検索機能になっているので「効率重視」だなと感じました。

三石 なるほど。マーケティングをしていくときに商品点数が多いところと少ないところは方法が違いますよね。マクドナルドはハンバーガーが1万種類あるわけじゃないから、マーケティングもシンプルになっている。あと、クーポンというトリガーが明確にあるからシンプルにやり続ければいいと。ところで最初に小笠原くんが言った「未来型店舗体験」とは何を指しているのかな?

小笠原 「未来型店舗体験」とはマクドナルドが提唱している、より快適な店舗体験を提供するサービスです。具体的にどのようなサービスかというと、スマホのアプリで注文した後、受け取り方が自由に選択できるサービスです。店内のテーブルで受け取るか、カウンターで受け取るか、駐車スペースで受け取るか、テイクアウトにするかが自分で選択できるんです。

三石 そうなんだ! 

小笠原 さらに言うと、マクドナルドは店頭での体験に対してポリシーがあります。モバイルオーダーを導入しようとする多くの企業がぶち当たるのは、「提供する場所」の問題です。

三石 確かに、以前はなかったからね。

小笠原 そこでマクドナルドは、あれだけ店舗数あるのに、レジをあっという間に減らして、ピックアップカウンターを凄い勢いで全店舗に普及させました。そこはマクドナルドのすごいところだと思います。

❚ フリクションレスな体験設計が鍵を握る時代

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細川 僕もマクドナルドのモバイルオーダーをよく使いますね。あとは何と言っても「クーポン」。マクドナルドはアプリのクーポンがメニューのような位置づけで、そこから選択して買う、という流れが定着したと思います。

三石 そうなんだよ! メニューはもう見ないよね。

細川 はい。小笠原さんの話で「マクドナルドはCRMやらない」という話がありましたが、クーポンの出し分けはちゃんとやってますよね。僕はビッグマックをよく食べるんですが、同じタイミングでうちの妻にはビッグマックのクーポンが来るけど、僕には来ない。「こいつにやっても意味ない」とわかっているから(笑)。

三石 なるほど(笑)。他のアプリはどうかな? モスバーガーは途中で間違えると振り出しに戻っちゃって、げんなりすることがあったんだよね......。

小笠原 モスバーガーアプリではモバイルオーダーはWebViewを活用していただいています。

小嶋 ASPを使ったwebアプリになっているんですよね。

三石 そうなんだ。アプリをネイティブ化するか、ASPを活用するかの二択があったら、どちらのほうが良いというのはある?

小笠原 ユーザビリティ観点でいうと、フルネイティブにしたほうがいいですね。システムの観点でいうとPOS(Point Of Sales/販売時点情報管理)と密接しているうえ、店舗オペレーション(店舗スタッフが対応できる手順が確立しているか)といった別の課題もあります。だから、POSとの連携ができて、アプリフロントのAPIでシームレスにやれるベンダーが強いですね。ただ、コストは高いです。

三石 なるほど。

小笠原 一方でASPにすると要はWebなので、「進む」「戻る」に強くないから、三石さんが言ったような「振り出しに戻る」ということが起きる可能性がある。結局は、その企業がどういう体験を提供したいかというところですね。

三石 そうだよね。フリクションレスな体験設計が重要で、顧客努力させるとブランドロイヤリティが下がるから。上手くオーダーができなかった場合は、より簡単にオーダーができる方に流れちゃう。そういう時代だよね。

❚ アプリとLINEは使い分けが最適?

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小笠原 モスバーガーの良いところを挙げるとコンテンツですね。バナーを使ってしっかり運用していて、例えば感染症予防の対策から新商品の告知まで、お客様に対して届けたい情報をいち早くロイヤルカスタマーに伝えるUIになっています

三石 それで言うと、アプリ、Web、そしてLINEというツールが今はある中で、ユーザーからすると「日頃から使っているからLINEでいい」という考え方もあると思うけど、そこのベストアンサーは何だと思いますか? クライアント視点やユーザー視点での使い分けなどがあると思いますが。

小笠原 それに関しては僕が2020年にLINEさんと一緒にやったセミナーがあって、まさに「使い分けです」という話をしました。

三石 ここまではLINEでいい、ここから先はアプリと。

小笠原 はい。LINEは誰でもIDを持っていて、ハードルが低いですよね。ただ、そのまま使い続けると、顧客に通知を送るのも1通いくらとコストがかかるので、プラットフォーマーにメリットがあります。

三石 なるほど。

小笠原 なのでLINEを使い始めてもらってから、アプリに送客するのがベストアンサーなのではないかと思います。アプリ側でオウンドメディアに近しいところをつくって、より利用したいと考える人を囲い込むイメージです。

小嶋 最近話しているのは、10年前のアプリは、メニュー表示があるなどWebサイトの置き換えだったんですよ。でも、今のアプリはコンテンツやサービスを提供するものになっていますよね。LINEもあくまでもサービスに寄って来ているものの、ネイティブアプリほどの価値を提供できていないと思います。

三石 うんうん。

小嶋 ここをいかに磨き込むかが、今のアプリで求められているところだと思います。それに関しては僕が以前に登壇したウェビナーがあるので、貼っておきますね。

【動画&レポート】バーガーキングの成功事例に学ぶ、アプリでの顧客体験価値向上
https://growth-marketing.jp/seminar/bestofbreed12_report_archive_1018/

三石 はい、ありがとうございました。今回はこのあたりで終わりにしましょう。次回は、コンビニ、スーパー、ドラッグストアに陳列されている「消費財メーカーアプリ」を取り上げます。お楽しみに!

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