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スターバックスアプリが圧倒的な高評価を受ける理由は分析結果を見れば納得!?【アプリ研究会】vol.9
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スターバックスアプリが圧倒的な高評価を受ける理由は分析結果を見れば納得!?【アプリ研究会】vol.9

エンジニア、デザイナー、マーケターなど、さまざまな職種のメンバーが参加しているDearOne「アプリ研究会」による座談会では、現在のアプリ事情について語り尽くします! 

第9回のテーマは「リテール(カフェ/ファストフード)」。前編(カフェ)は、スターバックス、ドトール、タリーズ、コメダの4つのアプリを取り上げ、議論します。

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❚ タリーズだけ深夜の利用率が高い理由とは?

三石 アプリ同好会の今回のテーマは「リテール(カフェ/ファストフード)」ですね。それではいつも通り、まずは森田くんから「SmaRepo」をもとにした分析・報告をお願いします。

【12月】SmaRepo_アプリ同好会 (1).pptx (1)

 アプリ分析・利用動向分析サービス「SmaRepo」
 
https://sma-repo.com/

森田 はい、今回は小笠原さんと議論しながら分析してみました。「カフェ」のほうは、スターバックス、ドトール、タリーズ、コメダの4つのアプリを取り上げています。

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三石 4つのアプリの比較ですね。

森田 これらのアクティブ率(MAU率)を比較してみると、調査前は「スタバがずば抜けているんじゃないか」と思っていたのですが、12月を見ると、スタバ、タリーズ、ドトールの3つは大きな差がありませんでした

【12月】SmaRepo_アプリ同好会 (1).pptx

小笠原 ドトールのアプリはDearOneが担当しているのですが、これは運用ご担当者様がアプリの運用を頑張っていただいた結果です。

三石 素晴らしいですね!

森田 はい。ただ、アクティブ数(MAU数)はスタバが約230万に対して、ドトールが約23万、タリーズが約30万と、1桁違っていました。これらを踏まえて、カフェに関するサマリを以下の3つにまとめました。

<カフェアプリサマリ>
①MAU率はスターバックス・ドトール・タリーズの3アプリは60%台後半で推移。特にドトールは12月に大幅増(4%)。

②MAU数はスターバックスアプリが圧倒的。他アプリが2~30万なのに比べて、スターバックスは200万以上。

③タリーズアプリの深夜の利用率が非常に高い。1日1回できるゲーム機能の効果で、日付が変わったタイミングでアプリを起動する人が一定数存在すると推測できる。

森田 興味深かったポイントとしては、スタバやドトールなどは朝や昼の利用率が高いのですが「タリーズだけ深夜の利用率が高くなっている」ところです。

三石 へー、それはなぜだろう?

森田 1日に1回だけできる抽選機能があり、それを日付が変わった瞬間に利用する人が多いからだと思います。DearOneで担当している他のアプリで言うと、マックスバリュ関東もスクラッチ機能があるので深夜の利用率が極端に高くなっています。

三石 なるほど。それは毎回プッシュ通知が出るのか、それとも習慣化していてユーザーがプッシュが来なくてもアプリを起動するのか、どちらだろう?

森田 習慣化している人が多いと思います。

細川 プッシュ通知に関しては、DearOneの場合は、ユーザビリティが下がるので23時から7時は閉じていますね。担当しているJALカードも1日1回マイルが当たるゲームを入れていて、そのリセットが0時で、ユーザーはそれがわかっているから0時台のアクセスが多くなっています。ゲームをしたいから、その時間に能動的にユーザーが開くんです。

三石 0時過ぎにアプリを開くことが習慣になっているんだね。

≪三石所長`s Memo≫
1日に1回だけできる抽選機能によって、0時過ぎにアプリを開くことが習慣になっているユーザーが存在する!

❚ 4つの事象で分析すると見えてくる、スタバアプリの凄さ

三石 今回は小笠原くんも資料を用意してくれたんだよね。

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小笠原 はい、発表します。僕は普段、新規で企業にアプリの提案をする際に、コーポレートサイトに書いてあるベーシックな言葉を見て「この企業はこういうことをテーマにしているんだ」と理解してから提案するように心がけています。たとえば、スタバは『ペーパーカップやタンブラーを手に街を歩くスタイルや、家でも職場でもない「サードプレイス」の提案』とあります。

220209Labカフェ、ファーストフード業界について考える (1)

つまり、家で飲むというよりも特別なところでコーヒーを買って、持ったまま散歩するなど、そういう体験を売るのがスタバのはじまりであって、“体験価値を提供している企業”なんですね。

三石 その通りだね。

小笠原 スタバはアプリの評価が非常に高いんです。アプリストア上での評価を見ると、iOSは16万件の評価で4.7、Androidは1万件の評価で4.7から4.8と、かなりの高評価です。通常、無料のO2Oのアプリは厳しい評価を受けがちですが、その中で異例の高さです。

220209Labカフェ、ファーストフード業界について考える (2)

なぜ、こんなに高評価になるのかを、我々がよく使う「4つの分類のフレームワーク」を使って、分析してみました。

三石 「4つの分類のフレームワーク」は、お客様にノーススター指標を決めてもらった後に、どんな施策、KPIが最適かを考えるときに使うフレームワークですね。

小笠原 はい、「広がり(ユーザー数)」「効率(タスク完了までの速度)」「深さ(エンゲージメントレベル)」「頻度(再訪頻度)」の4象限に分類してみると、スタバは全方位的に機能がある印象です。
たとえば、店に行けば行くほどポイントが貯まって還元される「Rewards」、ユーザーに情報を伝える「Inbox」、他の人にプレゼントできる「eGift」、さらにクーポンが飛んでくる「eTicket」などがあって、来店の頻度、深さ、広がりのすべてを取っています。

220209Labカフェ、ファーストフード業界について考える

三石 こうして見ると、本当に全方位だね!

小笠原 そうなんですよ。さらに、店頭での支払いを意識した「Mobile Order & Pay」や店舗検索の「Stores」があり、「体験をよりよくしてスピーディに使ってもらおう」という点への意識が高いですよね。

≪三石所長`s Memo≫
「広がり(ユーザー数)」「効率(タスク完了までの速度)」「深さ(エンゲージメントレベル)」「頻度(再訪頻度)」において、スタバのアプリは全方位的に機能している!

❚ QSR(ファストフード)戦国時代に突入

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三石 ところで、僕はスタバに毎日行くのだけど、みなさんはどうですか?

塚田 僕もスタバ、よく使います。以前はドトールにばかり行っていたんですが、誕生日にLINEでスタバの「eGift」を5枚ぐらいもらったんです。それは店頭で700円分のコーヒーをもらえるもので、アプリで使いはじめたことをきっかけに、スタバにのめり込んでしまいました。

三石 トリガーは「eGift」だったんだね。

塚田 はい、頻度も高まって、ロイヤルティ化しちゃった経験が実体験としてありました。あと、モバイルオーダーですね。

三石 スタバのモバイルオーダー最高だよね! アプリやWEBで事前に注文も支払いもできるから、レジに並ばなくても受け取れちゃう。

塚田 毎回、モバイルオーダー使ってます。明大前、下北沢、吉祥寺のスタバによく行くのですが、人がたくさん並んでいるんですよ。でもそこでモバイルオーダーを使ったら、並んでいた妙齢の女性に「抜かすな」と怒られたことがあります(笑)。時間、生産性が限りなく上がるサービスですよね。

三石 最近、席を先に取ってからモバイルオーダーやってる人もいるよね。渡す場所に自分のコーヒーが置かれる瞬間を見て、取りに行って。ただ、スタバは店頭でのコミュニケーションがうまいから、それがなくなるのはちょっと悲しいけど。

小笠原 それはありますね。

三石 僕はオリジナルスタバカードを使っていて、アプリに入れているから、それを店員さんに見せると「これ○○カードですね。買ってくれたんですね」みたいに会話が生まれて、それがうれしくて。スタバはコミュニケーションとデジタルをちゃんと組み合わせているよね。

赤木 モバイルオーダー関連でAmplitudeが出している記事があるので、ここで紹介させてください!(記事名:「製品インテリジェンスがクイックサービスレストランの競争力を高める3つの方法」)

赤木 記事は英文なんですが、QSR(クイックサービスレストラン)、日本語で言うとファストフードにおいてプロダクトインテリジェンス、プロダクトアナリティクスが重要になっている、という内容です。

​(※編集部注・「プロダクトアナリティクス」とは、プロダクト内のユーザー行動を分析し、UX上の改善に繋がる示唆を明らかにする分析手法のことです。詳しくは、下記の記事内にある動画をチェックしてみてください!)

三石 面白そう。

赤木 背景にあるのが、まさにモバイルオーダーです。コロナ禍で購買行動が多様化し、オンライン/リアルの行き来が増えている。だからその分析が重要になると。あと、リアルタイムパーソナライズですね。バーガーキングはユーザーがマックに近づいたときにクーポンを出したりしていて。

三石 ありましたね。

赤木 要はQSR戦国時代なんですよ。海外ではいろいろな会社がデジタルを活用して、ユーザーに与える体験に磨きをかけていて。何とかして食べてもらおうとしているんですよね。この流れは日本国内にも来ると思っていて、実際にローソンなど、モバイルオーダーをはじめる企業が増えましたよね。

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三石 アナリティクスの視点でこういうトレンドをしっかりインプットできるのは素晴らしいですね。ありがとうございます。

❚ ドトールの強いポリシー

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三石 スタバに話を戻すと、値引きをしないのが特徴だよね。Rewardsはロイヤルティに対する報酬だし、「クーポン」というタブを使ってそこに値引き情報をどんどん出したりしない。やっぱり最高峰のブランディングがされているなと。

小笠原 先行販売の情報などもログインすると見られますよね。これが「あなたしか見られない」という感覚をつくりだしていて、そういうところもうまいと思います。

三石 そういえば、2020年にマーケ系イベントにスタバの本部長が登壇したのを聞きに行ったことがあります。「マーケティングセクションがブランドデザインして、設計して、究極の形を追求している。ローンチ後に3ケ月で30回ぐらいアップデートした」という話をしていて。“OODAループの極み”みたいな話でえらく感動しました。

(※編集部注・OODAループとは「Observe(観察)」「Orient(状況判断、方向づけ)「Decide(意思決定)」「Act(行動)」の4つのステップを繰り返すことをいいます)

小笠原 それは凄いですね。スタバ以外の話もしますと、ドトールはサードプレイスではなくて、コーヒースタンドからはじまっているから、サッと入って次の打ち合わせまでの時間を過ごす顧客イメージを持っているんですね。そこは明確に戦略としてやっていて、同グループのエクセルシオールなどはサードプレイスのポジションとして運営されています。

三石 アプリもドトール単体ではなく、グループ全体のアプリなんだよね。

小笠原 はい、「DVCアプリ」と言って、グループ内にいろいろなブランドを持っているので販促したいという思いもあるのかなと。

小嶋 ドトールの「ご当地券面」機能、凄いですよね!

小笠原 これは評判いいですね! 商品購入後にレシートを読み取るとDVCの券面のデザインが変わるというもので、利用者がとても多いです。全部集めている人もいるんですよ。

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小嶋 これも割引ではなくインセンティブとして、ですよね。

小笠原 はい。実際に分析してみると、ご当地券面を集めている人のほうが単価も高いことがわかっています。だから、「ばらまき」じゃないんです。ドトールはフランチャイズありきの企業なので、ばらまきをすると各店舗に負担がかかっちゃう。それを避けようという強いポリシーを感じます。

小嶋 しっかりアプリ内コンテンツをつくって、そこをキーに単価を上げている良い事例ですね。

三石 その関連で、先日、社内の朝会で共有されたものがあったよね?

小笠原 「プッシュが大事」というものですね。そこはクライアント様が考え抜いて計画してやってらっしゃるところなので、アプリが凄いというよりも、クライアント様が素晴らしいということですね。

三石 あと、コメダはどうかな? 根強いファンがいるよね。

塚田 コメダは比較的シンプルな構造になっており、キラーコンテンツが少ないんですよね。今のアプリがアクティブ率を確保できているのは、三石さんが言うような熱狂的なファンが根強くいるからです。そういう意味ではファンを創り出している各店舗のがんばりによるものかなと。

三石 各店舗のがんばりというと?

塚田 コメダは店長さん、店のオーナーが独立経営者の感覚で店舗を回しているので、コーヒーの価格、豆、キャンペーンも違うんですよね。たとえば、朝に市場みたいのを開いて野菜を売っていたりする店舗もあるぐらいで。そういったところから店舗ごとの集客、ブランディングができていて、今のアプリに繋がっているんです。

三石 なるほど。カフェのほうを総括すると、やっぱりスタバはアプリの成功事例の極み、というところですかね。それでは続いて「ファストフード」にいきましょう。

――第10回のアプリ研究会も、お楽しみに!

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