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物販ECの体験はどう変えられるのか①【海外Hot Info】vol.28
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物販ECの体験はどう変えられるのか①【海外Hot Info】vol.28

今回のプレゼンターは、株式会社トラストバンクの森杉育生さん。「海外Hot Info」第28回は、物販ECサイトが抱えている課題とそれに対するソリューションの事例について解説します。それでは、はじめましょう!

❚ 物販ECの利用率は大幅に伸びたものの、課題は残ったまま

三石 今回のテーマは「体験型コマース」ということで、私たちもよく利用しているECの話ですね。今日もよろしくお願いします! 
 
森杉さん(以下、Mr.モリスギ) よろしくお願いします!

Mr.モリスギ 今回は体験型コマースに関連して、ECサイトが抱えている課題と、その課題を解決するために様々登場しているソリューションの事例について話をしていこうと思っています。少しOMOにも関連する話になりそうです。

GROWTHLAB編集部注:OMO(Online Merges with Offline)・・・オンラインとオフラインを融合させ、両者の垣根を越えて顧客体験を高める施策のこと

三石 コロナの影響で、ECの市場はかなり伸びていますよね。
 
Mr.モリスギ 少し古いデータですが2020年は、旅行や飲食、エンタメなどのサービス系はコロナの影響でかなり落ち込む一方、物販やデジタルはもの凄く伸びました。
これがその図ですが、青いところが物販です。

(出典:経済産業省「国内電子商取引市場規模(BtoC及びBtoB)」 https://www.meti.go.jp/press/2021/07/20210730010/20210730010.html)

三石 物販というと、食料品や家電、コスメや生活雑貨などですよね。それらに関するECが大きく成長していることが分かります。
 
Mr.モリスギ 大きく成長している反面、物販ECの課題はまだまだあって、解決されずに残っています。反対に言うとさらに伸びしろがあるということです。言われてみると「そうだな」という課題なんですが、デジタルサービスと違って事前体験が難しいという課題があるんです。
 
三石 確かに、ECサイトで見たときには「これいいな」と思って買ったのに、いざ届いて見てみると、思ったのと違うという経験はよくあります。事前に試すことができないので、どうしてもそのリスクはつきものですよね。

Mr.モリスギ 事前体験に関する課題については、大きく分けると3つ種類があります。

  1. 「味わったり効果を実感しないとわからない」

  2. 「実際に生活の中で使ってみないと本当の効果がわからない」

  3. 「他のものとコーディネートしないとわからない」

1は主に食品や飲料、2は化粧品や薬、電化製品など、3が家具などのインテリア関連や衣類、靴などが当てはまりますね。

三石 家電なんかは量販店で試したりできますけど、その場ではいいと思っても、家で使うと意外に不便だったりしますもんね。

そこで、これらの課題を解決するソリューションが出てきている、ということですね。

≪三石所長`s Memo≫
コロナによってEC市場は大きく伸びた。中でも、物販ECの伸び率は目を見張るものがある。しかし、「製品や商品が届くまで実際に体験できない」という課題は残ったままで、それが解決できるとさらなる伸びしろがある。

❚ 物販ECの課題「購入前に体験できない」を解決するソリューション事例 〜b8ta(ベータ)・Amazon Room Decorator

体験型ストアb8ta(ベータ)店舗の様子(出典:ベータ・ジャパン株式会社プレスリリースより)

Mr.モリスギ まずは以前より展開している既存ソリューションを取り上げていきたいと思います。1つめが「b8ta(ベータ)」です。仕組みとしては、ショールームのようなb8taのスペースに商品を並べておく。商品を見たい人はb8taの店舗で実際に確認し、商品を欲しくなったら、店舗に設置されている端末かスマートフォンを使ってオンラインで購入できるという仕組みです。

体験型ストアb8ta(ベータ)店舗の様子(出典:ベータ・ジャパン株式会社プレスリリースより)

三石 ショップでは販売しないんですか?

Mr.モリスギ 店舗の目的は販売することではなくて、店内での顧客体験データを収集してガジェットメーカーにフィードバックすることなんです。そしてガジェットメーカーはデータを得る代わりに、店頭で置いておくディスプレイ費用をb8taに支払うというビジネスモデルです。
 
三石 本来なら売り手が店舗に商品を並べておくところを、b8taが代わりに店舗を用意してくれるので、売り手は店舗を構えるコストが削減できるというわけですね。
ユーザーもその場でオンライン購入できるので、商品を持ち帰る必要もない。購買機会も逃さない上に、ユーザーにとっても利便性が高いと言えますね。
 
Mr.モリスギ もう1つ、今度はARの事例として「Amazon Room Decorator」の事例を紹介します。
おそらくほとんどの人が経験したことがあると思うんですが、ECで大きな家具を買うときって、「家に入るかな?」とか「どこに置いたらしっくりくるかな」みたいなことを、シミュレーションすると思います。
「Amazon Room Decorator」は、Amazonで販売されている商品について、購入を検討している家具や装飾品をAR機能で「部屋の中に置いて見る」ことができる機能です。

(出典:Amazon「ARビュー」https://www.amazon.com/adlp/arview)

三石 操作も簡単そうですね。対象となる家具の1つを選んで、「View in Your Room」ボタンをクリックするだけ。すごく便利ですね。

≪三石所長`s Memo≫
店舗をショールームにして購入はECを使う「b8ta」では、実店舗をショールームとして使い、実際の購入はECに誘導している。オンラインとオフラインを融合させた仕組みの1つと言える!

❚ それでも課題が残る物販EC

Mr.モリスギ 2つの事例を見ても面白いアプローチですが、まだ解決できない課題が残っているんですよね。
「2.実際に生活の中で使ってみないと本当の効果がわからない」という課題と「3.他のものとコーディネートしないとわからない」については、先ほどの2つのソリューションでは、解決したとは言いづらいところがあります。
 
三石 確かに。たとえば家具なんかは、そのもののセンスが気に入ったとしても、実際に家で使うときに家のインテリアとどんなふうになじんでくれるのか、なかなかイメージがつきづらかったりしますね。
ECサイト上で商品の画像を見るだけではもちろんイメージが湧きづらいものですが、たとえばb8taのショールームに行ったとしても、そこは課題として残ります。
 
Mr.モリスギ Amazon Room Decoratorも、AR機能を使って自分の部屋にほしい家具を合成して見ることはできるんですが、画面が小さいこともあってあまりしっくりこないんですよ。
 
三石 このあたりの課題がまだ残っていると。やっぱり、そこを解決しようとする動きもあるんでしょうか?
 
Mr.モリスギ 「2.実際に生活の中で使ってみないと本当の効果がわからない」、「3.他のものとコーディネートしないとわからない」というECの課題を本質的に解決しようとしている事例もあります。それについては、次回ご紹介したいと思います。

≪三石所長`s Memo≫
近くに店舗がなく、商品を手に取れる距離にいない人も多い。そんな人々に対して、新たな体験を提供しようとする動きが生まれている!

三石 次回は、さらに踏み込んでECの課題解決事例を見ていきます。今回もありがとうございました!
 
―次回の【海外Hot Info】では、ECの課題解決について、引き続き森杉さんにお話を伺います。次回もぜひお楽しみに!

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